土地さがしの用語集

物件情報に並んでいる言葉は、どれも「この土地にどんな家が建てられるか」を左右します。専門用語のまま読み飛ばさずに済むよう、家を建てる人の目線でまとめました。

建ぺい率(けんぺいりつ)

敷地面積に対する建築面積の割合です。建築面積は、建物を真上から見たときの広さのこと。「建ぺい率60%」なら、100㎡の土地に対して、真上から見た建物の広さは60㎡までが上限になります。

1階をどれだけ広く取れるかに直結するので、平屋を建てたい場合や、駐車場・庭を広く取りたい場合に効いてくる数字です。

容積率(ようせきりつ)

敷地面積に対する延床面積(すべての階の床面積の合計)の割合です。「容積率200%」なら、100㎡の土地に対して延床面積200㎡までが上限になります。

ただし、物件情報に書かれている容積率が、そのまま使えるとは限りません。次の「前面道路による容積率の制限」を必ず合わせて確認してください。

前面道路による容積率の制限

土地が接している道路(前面道路)の幅が狭い場合、用途地域で指定された容積率とは別に、道路の幅から計算した容積率と比べて、小さいほうが適用されます。

つまり「容積率200%」と書かれていても、前の道路が狭ければ、実際にはそれより小さい数字で計算し直す必要がある、ということです。土地探しで見落としやすいポイントのひとつです。計算のしかたと具体例は「容積率200%が168%に?前面道路の幅による制限」で解説しています。

用途地域(ようとちいき)

その土地にどんな用途の建物を建てられるかを定めた区分です。住宅が中心の地域から、店舗や工場も建てられる地域まで13種類あり、建てられる建物の種類や規模に関するルールが変わります。地域によっては、高さに関する制限なども関係します。

「閑静な住宅街だと思っていたら、近くに店舗が建つ可能性のある地域だった」ということもあるので、周辺環境の見通しを立てるうえでも確認したい項目です。13種類の分類と確認のしかたは「用途地域とは?13種類の分類と確認すべきこと」で詳しく解説しています。

接道義務(せつどうぎむ)

建物を建てるには、原則として建築基準法上の道路に、敷地が2m以上接している必要があります。道路の幅員は原則4m以上とされていますが、4m未満でも、一定の条件を満たして道路として扱われる場合があります。

そのため「前面道路が4m未満だから建てられない」とは限りません。道路の種別や接道の状況は個別に確認が必要なので、不動産会社に確認してください。

セットバック

幅4m未満の「2項道路」などで、道路の中心線などから一定の位置まで敷地を後退させることをいいます。

セットバックした部分は道路とみなされるため、原則として建物を建てることはできません。登記上の土地の広さより、実際に使える面積が小さくなるので、価格が安く見えても、使える面積で割り直すと印象が変わることがあります。「2項道路」の仕組みと後退幅の考え方は「前面道路が4m未満の土地、家は建てられる?セットバックの考え方」にまとめています。

斜線制限(しゃせんせいげん)

道路や隣の敷地との位置関係によって、建物の高さや形が制限されるルールです。上に真っすぐ伸ばせず、上部を斜めに削るような形になることがあります。

3階建てを検討している場合や、屋根の形にこだわりたい場合は、影響が出ることがあります。

このうち北側斜線制限は、北隣の日照を守るために高さを抑えるルールです。裏を返せば、南隣の家にこの制限がかかっていれば自分の土地の日当たりが守られる、ということでもあります。日当たりとの関係は「南向きの土地は本当に有利?日当たりを決める4つの条件」で解説しています。

建築面積と延床面積のちがい

建築面積は建物を真上から見たときの広さ、延床面積はすべての階の床面積を合計した広さです。建ぺい率は建築面積、容積率は延床面積にかかります。

住宅の広さを「30坪」と表現するときは、一般的には延べ床面積を指すことが多いです。

旗竿地(はたざおち)

道路に接する細い通路部分と、その奥に広がる敷地からなる、旗のような形の土地です。同じ広さの整形地より価格が抑えられていることが多い一方、通路部分の幅によって駐車のしやすさが大きく変わります。

通路部分は建物を建てられる面積としては使いにくいため、表示されている土地面積のうち、実際に家を建てられる部分がどれくらいかを確認したいところです。駐車2台を考える場合の確認ポイントは「旗竿地で駐車場2台は入る?通路幅と土地の形から確認する方法」にまとめています。

間口(まぐち)

土地を道路側から見たときの幅、つまり道路に接している部分の長さです。奥行き(道路から奥へ向かう長さ)とセットで、土地の形を表すときに使われます。同じ面積でも、間口が広く奥行きが浅い土地と、間口が狭く奥行きが深い土地では、駐車のしやすさも建物の形もまったく変わります。

「間口〇mあれば安心」と言い切れる基準はなく、駐車したい台数や車種、希望する建物の形によって必要な間口は変わります。詳しくは「土地の間口は何m必要?駐車・建物の配置から考える目安」で解説しています。

擁壁(ようへき)・高低差

道路や隣地との間に高低差がある土地では、土を支えるための擁壁が必要になることがあります。既存の擁壁がある場合も、状態によっては作り直しが必要になることがあります。

擁壁や造成の工事は、土地の価格とは別に大きな費用がかかることがあります。写真では分かりにくい部分なので、可能であれば現地で確認してください。既存擁壁の適法性など、確認しておきたいポイントは「高低差・擁壁がある土地、後悔する前に確認したいこと」にまとめています。

建築条件付き土地(けんちくじょうけんつきとち)

一定期間内に、売主または売主が指定する建設業者との間で建物の工事請負契約を結ぶことを条件に売られている土地です。契約は「土地の売買契約」と「建物の工事請負契約」の2本になります。

期間内に請負契約が成立しなければ土地の売買契約は解除され、受け取った金銭は全額返還されるのが原則です。一方、請負契約を結んだあとに土地の契約をやめる場合は、手付金を放棄することになります。詳しくは「建築条件付き土地とは?契約前に確認したい5つのこと」で解説しています。

古家付き土地(ふるやつきとち)

古い建物が建ったまま、土地として売り出されている物件のことです。建物に価値をつけずに売られるため、周辺の更地より価格が抑えられていることがあります。

ただし解体費は買う側の負担になることが多く、実質の価格は「土地代+解体費」で比べる必要があります。また、今建っている家と同じ大きさの建物を建てられるとは限りません。確認する順番は「古家付き土地は「お得」?解体費と再建築を確認する順番」にまとめています。

既存不適格建築物(きぞんふてきかくけんちくぶつ)

建築時には適法だったものの、その後の法改正や都市計画の変更等によって、現在の建築基準法令に適合しなくなった建物のことです。はじめから違法に建てられた違反建築物とは異なり、そのまま使い続けること自体は認められています。

ただし建て替える場合は、現在の建ぺい率・容積率・高さ制限などとの関係を確認する必要があります。そのため今建っている家より小さい建物しか建てられないことがあります。古家付き土地を検討するときに、特に効いてくる考え方です。相続した実家を建て替えるかどうか考える場合も同じで、確認の順番は「相続した空き家、まず何から確認する?」にまとめています。

上下水道・ガス

物件情報の「公営水道・公共下水」「井戸・浄化槽」「都市ガス・プロパンガス」といった表記です。建てられる家の大きさには関係しませんが、引き込み工事の要否や、浄化槽・プロパンガスの維持費によって、費用に数十万〜100万円を超える差が出ることがあります。

「上下水道・ガス完備」と書かれていても、それだけでは方式まで分かりません。確認したいポイントは「上下水道・ガスの確認、見落としていませんか?」にまとめています。

地盤改良(じばんかいりょう)

建物を支えるのに十分な強さが地盤にない場合に、地面を固めたり杭を入れたりして補強する工事です。必要かどうかは地盤調査の結果で決まり、不要と判断されれば費用はかかりません。一方で必要になった場合は、工法によって数十万円から200万円を超えることもあります。

やっかいなのは、調査が土地の購入後に行われるのが一般的で、費用が確定するのが買ったあとになることです。買う前に調べられること・調べられないことは「地盤改良の費用はいくら?土地を買う前に調べられること」にまとめています。

用語が分かっても、判断は別

ここに挙げた項目は、どれも「その土地にどんな家が建てられるか」を左右します。ただ、これらを一つずつ物件ごとに突き合わせるのは、正直かなり手間がかかります。

トチヨムは、物件情報と「建てたい家の希望」を入力すると、その土地との相性と確認すべきポイントを整理する無料のツールです。

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※ 本ページは一般的な考え方の解説です。実際の可否や数値は、地域の条例や個別の条件によって異なります。必ず不動産会社・自治体の窓口などでご確認ください。